風と踊ろう
心も体も内側からしなやかにして踊ろう
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熱くて楽しい中学生への演劇指導

我が子の卒業した中学校へ、文化祭のための演劇指導に行ってきました。

コロナで2年間、文化祭での演劇がなかったそうで、先輩の作品を見たことがない状態で、3年生が自分たちで脚本から考え、音響、照明、演出をしていました。

文化祭まであと1週間!というタイミングで、指導に入りました。

1クラス50分。

20分程度の作品を見せていただき、残り30分で、少しでも良くなるようアドバイスします。

4クラスそれぞれ中学生らしい面白い脚本でした。クラスでの言い争い、仲間外れ、桃太郎のパロディなども。えっ、ゴキブリと友達⁉果たして私は友達になれるのだろうか?・・・と考えさせられたり・・・。

彼らが自分たちでよりよくできるように、まずは作品を録画して、客観的に見ることを伝えました。

私たちも、得に舞台前は何度も何度も動画を撮ってもらい、繰り返し見て、修正していきます。客観的に見ると、やっているつもりでもできていないことは非常に多く、ショックを受けますが、ショックを受けて、そこからどうしたらいいかを考えていきます。観客の目線になると、言葉がはっきりしない、動きが不自然、何をやっているのかわからない・・・など色々と気づいてくれることと思います。

子どもたちに、作品を通して何を伝えたいたいのか、客にどう思ってもらいたいのかを聞きました。

「感動してほしい!」

「頑張ろう!という気になってほしい!」

「勇気を出してほしい!」

「多様性!」

「主人公の成長!」

色んな想いを出してもらいました。

じゃあ、それが一番よく伝わるように、考えていこう!ということで、その場で一緒に考えていきました。

「最初と最後の変化が少ないね。」

「もっと必死に走ろう!必死じゃないとみんなに応援してもらえないよ!」

「周りも必死で応援して!」

ゴキブリ役の子たちに「動きが人間のままだね。」

「もっともっと面白くできるよ!」

「どうしたらいいと思う?」

私の問いに、子どもたちが積極的にアイデアを出してくれます。30分間しかないのに、ずいぶんと良くなるくらいみんながんばってくれました。

終わってからも、

「先生、自分の演技どうですか?みんなに乗ってほしいけど、乗ってもらえそうですか?」

「私たちの動きもっとよくしたいんだけど、どうしたらいいですか?」

などのうれしい質問!

文化祭1週間前で、おしりに火がついているからか、初対面の私の指導に、こんなに素直に積極的に取り組んでくれて、こちらも一緒に熱くなって教えることができました。

当然、ほんの一部しか指導できなかったのですが、あとは、みんなで応用して仕上げてくれることでしょう。

 

4クラス連続の指導が終わって、先生とお話しました。

ステージでは、マスクをすべきかどうか?

体育館の窓を開けっぱなしだと、カーテンがひらひらして光が入り、気が散るが、換気をどうしたらいいか?

様々な事情で、他校では、文化祭で演劇というのは少なくなっているそうです。

先生も受験生の子どもたちの感染対策をしつつ、少しでもよりよい状態で演劇ができるよう悩んでいらっしゃいました。

また、演劇を通して、子どもたちの意外な面が見れたことを喜んでいらっしゃいました。

 

演劇を通して、いつもと全く違う思考をし、表現をする・・・それがどんなに価値のあることか!

ここで、あれやこれやと工夫をして、思いっきり自分の力を出した子どもたちは、みんなで何かを作り上げる楽しさを知り、自信もつけるはずです。受験でも、きっとこのエネルギーと集中力で乗り切ってくれることと思います。

 

今週土曜日の文化祭、子どもたちの精一杯の演技が楽しみです。

ABOUT ME
大塚 祐三子
風と踊ろう代表。外での野外ダンス、創作ダンス、マタニティ、大人の表現活動などの舞台をやっています。